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Magic in the air

忘備録

シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~

シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~

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原題「Comme un chef」シェフのように
2012年公開のフランス映画。主演ミカエル・ユーン(ジャッキー・ボノ役)
ジャン・レノ(アレクサンドル・ラガルド役)
ジャッキーは有名なレシピを完全に記憶している料理人。しかし料理へのこだわりから客とトラブルを起こし、色々なレストランをクビに。恋人のベアトリスが妊娠をした事で、安定した収入をと老人施設のペンキ塗りの仕事を始める。
ジャッキーが老人施設で出会ったのは、三ツ星レストランのシェフを務めるアレクサンドル。彼はジャッキーの才能を認め、ジャッキーに助手にならないかと告げた。
ジャッキーとアレクサンドルは、三ツ星レストラン「カルゴ・ラガルド」の星を維持できるのか?

以下、感想です。


これぞ料理映画!という料理映画でした。面白かったです。

オープニングがとてもオシャレ、可愛い、凄い。
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オープニングがテーマ曲になっていまして、最後の方で再び使われるのも良い。

主役が2人ともなれば、まぁ当然のように凸凹コンビです。

ジャッキーは味覚も嗅覚もすごくて、野菜の声が聞こえる(トリコで聞いたことある表現だ!実際はどう調理するのがベストかというのが野菜を見れば分かるという事です)料理人。だけどレシピにこだわりすぎてちょっとのアレンジも許せない。料理はできるけど創作ができない。
アレクサンドルは超一流のシェフだけど、20年間も三ツ星を維持するのに疲れが出てきている。妻と別れ、娘との仲もあまり良くない。昔ながらの料理を大切にしているが、それが古風で時代遅れだと周りからは言われているし、オーナーからも文句を付けられている。

この2人が段々と波長が合っていく……と言ったらそうでもないのですが、ジャッキーは幾つものレシピ集を出したアレクサンドルの事を本人よりも把握し尊敬しています。「アレクサンドルのレシピは完璧なんだ」と本人の前で激昂してしまうほどに。
アレクサンドルは若いジャッキーにうんざりしつつも、彼の突飛もないアイディアに振り回されます。

例えば、他の料理人の店にスパイしに行こうとなった時。アレクサンドルは有名人なので「私は顔を知られている」と言いますが、ジャッキーは「メイクの達人がいる」と言い返しまして、
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こうなります。
このシーン本当に凄い。ジャン・レノが普通に日本人に見えるのも凄いけど、2人が揃って「コンチワ」って日本語で言う。ジャッキーに至っては適当に「寿司・うどん・天ぷら・うなぎ」って日本語で言う。「旦那様から先に……」って日本語で言って、アレクサンドルを先に通す。
日本が好きなんですかね?見るからにエセ日本なんですが、日本を知り尽くした上でのあえてのエセ日本っぽさを感じる。
ちなみに予約のときの名前は「野口夫妻」でした。絶妙な苗字選ぶね。


そんな野口夫妻に出された料理がこちら。
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先進的な分子料理、分子ガストロノミー。料理を科学的に分子レベルにまで研究し、そこから美食の再構築を行う、という分野だそうです。
三ツ星の審査員の中ではこの分子料理が大流行。ですが古典的な料理を出すアレクサンドルとジャッキーは結構ドン引き。
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調理法も理科の実験みたいにフラスコやら煙やら。
軽く調べてみたのですが、これ、映画の誇張ではなく、本当に現実でもこんな料理があるのですね。泡とか、見た目と違う味とか。SFチックだし、私は変な色の食べ物とか好きな方なのでちょっと食べてみたい。


そんなこんなで試行錯誤を重ね、三ツ星審査の当日に。
しかし、アレクサンドルはレストランをジャッキーに任せる事にしました。論文で頑張っている娘を今まで蔑ろにしていた事にようやく気付き、彼女に愛を持って接することにしたのです。f:id:kimibokulalala:20170119200128p:plain
朝食にしては多すぎるようなパン。娘の論文発表会の朝に、頑張れという気持ちを込めて彼女の好物を作ったアレクサンドル。不器用な父親姿にはほんのり心が温まる。

一方、レストランを任されたジャッキー。オーナーに圧力をかけられたせいで、レストランにはまともな野菜が無い。しかもオーナーに「お前はレシピ通りの料理しかできない。創作料理なんてできないからシェフにはなれない」と言われ、完全にジャッキーは落ち込んでしまいます。
そこにかかってきたのは恋人からの電話。「貴方の料理はいつも美味しかったわ」「だってそれは君の為に作ったからだよ」「じゃあ今も私のために作って」と励まされ、ジャッキーは立ち直ります。
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材料は近場のお店から揃えた適当な物。それで作られたのは、古典的な料理と分子料理がうまく融合した創作料理。レシピを完全に知っているジャッキーだからこそ生まれた春の新作メニューでした。
「愛する人の事を思って作る料理が一番美味しい」というのがとても伝わってくるシーン。


春の新作は審査員に大絶賛。ジャッキーは「カルゴ・ラガルド」のシェフに。アレクサンドルはヌヴェールのレストランで、星の重荷を背負わず自由に料理を作るシェフに。
そして冒頭でもあった、アレクサンドルの料理生放送が再び行われるんですが。
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ローズマリーを入れるか入れないかで生放送中に喧嘩をします。スタッフロール出てもずーっとフライパン片手に何か言ってるジャッキー。


高揚するような物語ではないけど、穏やかに朗らかに見れてリラックスできる映画だった。コメディシーンは面白いし、映像はきれいだし、また見たい。

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